こんにちは、ハヤサカです
僕が非血縁者（家族ではない人）の
骨髄ドナーになった体験を書いていきます
前回の話はこちら
体験記⑤では
自己血採取（400ml×2回）
入院準備
突然の提供中止
を書いていきます
先の体験記冒頭で書いているように
僕は手術前日のPCR検査で陽性となり
骨髄提供をすることができませんでした
患者さんの気持ちを考えると
とても悔しく、情けない気持ちになってしまいます
僕のドナー生活は
入院に至るまで色々あり
病院へ行く回数も多かったため
「無事に提供できますように」と
骨髄提供を完走するために
体調管理に注意して過ごしていました
でも、突然の提供中止
これもひとつの事例になると思うので
骨髄ドナーって実際どうなん？
骨髄バンクに登録しようかな？
と思っている方の目に止まるよう、
骨髄ドナーを通して感じたこと
思ったことを正直に書きます
目次
【大事なこと】骨髄ドナー体験記公開について
本題の前に、大事なことがあります
僕の書く体験記は、骨髄バンクが設ける
『ドナーのためのハンドブック』
ドナーと患者のプライバシーを守るために
に記載されている「情報の公表について」を遵守した上で書いています
僕や患者さんを特定することを
目的としていません（ドナーと患者の接触は禁止されています）
そのため、記事やツイートの年月日は
リアルタイムとリンクしていません
（2022〜2023年の体験記とだけ）
また、僕の主観で書くため
見たこと、聞いたことの中には
誤った内容も含まれる可能性があります
（できるだけ引用元を掲載します！）
骨髄移植について正しく知りたい方は
日本骨髄バンク をご参照いただければと思います
前置きが長くなりました
それではお読みください
自己血採取
体験記④で書いたように
今回必要な自己血は400ml×2となります
僕の腸骨（骨盤骨）から骨髄を950ml採り、自己血を800ml戻すわけです
まぁまぁ痛かった
僕は、処方された鉄剤を飲みながら
週１回のペースで血を400ml採りました
採血に使われる針は献血の時と同様
太いやつでした
採血後は、生理食塩水250mlを点滴してもらいました
点滴から入ってくる食塩水がひんやりしていて不思議な感覚でした
（血って薄めてもいいんだなぁ）
なんてぼんやり考えていました
めちゃくちゃ心配された
採血の帰りはコーディネーターさんに
めちゃくちゃ心配されました
休憩を長めにとって帰ってください！
クラクラしたらすぐ休んでください！
などなど
たしかに、心配する気持ちわかるかも
400ml採取は献血で慣れているものの、
帰り道で転倒したり
体調不良になっては大変です
気をつけて職場へ戻るようにしました
献血バスより高待遇
ちなみに、病院での自己血採取は献血バスより高待遇でした
医師や看護師の
大丈夫ですか？
具合悪くないですか？
などたくさん声かけをしていただきました
そんな感じで、翌週にも400mlを採取しました
スパンが短いので、血をたくさん作るように鉄剤を毎日飲むよう処方されました
（便の色が黒くなってびっくり）
いよいよ入院の説明を受ける
さて、次に来院するのは入院の時です
２回目の自己血採取の帰りに
最初にコロナのPCR検査を受けること
麻酔科医の診察を受けること
など説明を受けました
また「入院のしおり」を受け取り
入院の際に準備するものを確認しました
次はいよいよ入院です
入院当日、PCR検査と麻酔科医術の診察
入院当日、病院に到着すると
開口一番、コーディネーターさんは
体調お変わりありませんか？
と、とても心配している様子
そうですよね
もう患者さんは無菌室で待っているんだ
僕も入院まで車の運転、人混みを避けるなどの生活を心がけました
「体調バッチリです！」
と答えました
ドナー生活も、もうすぐ終わりです
入院の当日は、朝イチでPCR検査を受け
手術前の採血をしました
鉄剤を飲んでいたおかげで
赤血球の数値が良かったらしく
医師に
貧血の心配はなさそうですね
と言われました（よかった！）
体調もいつもどおりだったので
そのままPCR検査の結果を待ちながら
コーディネーターさんと一緒に
入院の同意書などを書いていました
【急転直下】PCR陽性、提供中止
そして、PCR検査の結果が出ました
先にも書いたとおりなのですが
結果は陽性
これにより、
僕の骨髄提供は中止となりました
PCR検査のCt値という値がわずかに低く検出されたようです
これは、過去新型コロナウイルスにかかった人に見られる値のようで
考えられるのは
いつの間にか感染していた
過去の感染により検出された
あたりのようです
ちなみに僕は11月に一度、新型コロナウイルス感染しています
もちろんそのことも問診で回答しています
現場がざわつく
車で今後の対応を待っていた時
電話を通して僕の手術を担当する予定だった医師が問診をしてくれました
二週間以内に同居人に感染者はいたか？
職場で感染者はいたか？
僕自身、体調に変化はなかったか？
などなど
同居親族に体調を崩す人はいなかったし
僕も体調は良く、普段とまったく変わりなく生活していました
職場では離れた部署で何人か感染者がいましたが、基本的な感染症対策は行っていました
まさに急転直下で
僕もコーディネーターさんも
「ええぇえぇっ！？」
といった反応をしてしまいました
骨髄バンクとやり取り
僕が陽性となると、骨髄提供を待つ患者さんに連絡をしなければなりません
医師と骨髄バンク事務局が、患者さんと共に状況の確認と、僕の骨髄を提供するかどうかの判断をしていたみたいです
結果としては
陽性反応のある骨髄は提供できない
という判断がなされ
僕の骨髄提供は中止となりました
申し訳無さ、悔しさ、情けない気持ちがいっぱいになっていました
患者さんはどうなっちゃうの？？
一番心配なのは患者さんです
「患者さんはどうなるんですか？」
と、コーディネーターさんに聞くと
詳細はお伝えできませんが、骨髄バンクは「心配しなくて大丈夫」と言っていました
あらゆる想定していますので、Hayatoさんが気にすることはありませんよ
と言われました
心配するなと言われても…
自宅へ帰り、妻に状況を伝え
職場へも連絡しました
（休暇をもらっていたため）
無事に提供できればどんなによかったか
「心配しなくて大丈夫」と言われても
やはり気になってしまいます
僕が陽性になった影響はあるはずだし
「僕が何事もなく骨髄提供していれば」と
あれこれ想像しては落ち込みました
ドナーと患者さんはお互いの情報がわからないので、一層気になってしまうのでした
姿も様子も知らない患者さんの容態ばかり考えてしまいます
しかし、もはや僕には何もできません
ここでもまた、骨髄ドナーとして無事に提供することの難しさを身をもって体験しました
骨髄バンクから通知が来る
提供中止となった数日後
骨髄バンクから通知がきました
内容は「骨髄提供中止について」です
僕のやることは、病院へ通った回数分
交通費を請求するくらいです
いかがでしょうか？
これをもって
僕のドナー生活は正式に終了しました
いかがでしょうか？
骨髄ドナーって実際どんな感じ？
どんなことするの？
という疑問に、お役に立てたら幸いです
本来なら、このあと
骨髄採取を行い、３泊４日程度入院し
退院することになります
痛みはどのくらいなんだろう？
全身麻酔の感覚は？
など、僕も知りたいことがあります
そういった疑問には、日本骨髄バンクのホームページにいけば、様々な情報を得ることができます
提供中止の話はなかなか聞かない
実際に骨髄提供まで至らなかった例は、僕の場合を含め少なくないのではないかと思います
でも、提供中止の話って
なかなか聞かないですよね
僕自身、最終同意までいってしまえば、順調に骨髄提供まで完走できるものだとばかり思っていました
なので、この体験記が骨髄ドナーのひとつの例としてお役に立てれば幸いです
あと１話だけ続きます
この体験記は、あと１話だけ続きます
体験記⑥では、書ききれなかった
僕が感じたことや、
皆さんが疑問に思うであろう部分を
補足していこうと思います
最終章はこちら
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